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恋は病、だから心も体もきしみます信じやすくなる。だまされやすくなる。
恋愛中、なぜか普段買わないような高価な買い物をしてしまった…
まわりの人々がみんなイイ人に見える…
こんな経験をした人もいるはずです。
これも、恋愛中に発せられる恋愛ホルモンの仕業です。
恋人との付きあいが深くなってから発生する
オキシトシンというホルモンがありましたね。
「そのホルモンを嗅ぐと、簡単に人を信じてしまう」
という実験結果が2005年に科学誌「ネーチャー」に発表されました。
スイスのチューリッヒ大学の研究者が行った実験ですが、
オキシトシンというホルモンをスプレーし、
それを吸い込んだ人がどういう行動をとるかという実験です。
まず、128人のボランティアを、
このホルモンを吸わせたグループと
偽薬を吸わせた(つまりナニも吸っていないに等しい)グループに分けます。
その後、ボランティアに「投資者」をやってもらうのです。
取り引きをする相手は、「銀行家」の人たちです。
「銀行家」は、自分に投資されたお金を、
●金利をつけて投資者に返してもいい
●元金も金利も取り上げて、懐に入れてしまってもいい
ということになっていて、 つまり、ボランティアたちの「投資」には
リスクがともないます(もちろん、実験なので本当の取り引きはしません)。
さて、そうやった実験で、オキシトシンというホルモンを吸ったグループと
そうでないグループの投資態度を比較してみます。
すると、ホルモンを吸った人たちは、やがて「銀行家」を信用する傾向が強くなり、
どんどんと投資するようになったのだそうです。
そして、偽薬組=つまりホルモンを吸っていないグループは、
だんだんと投資態度が慎重になっていったとのことです。
その実験のあと、今度は、ボランティアたちに
「銀行家」という人間でなく、コンピュータを相手に「投資」をしてもらいました。
すると、その場合には、ホルモンを吸った人たちも、吸わなかった人たちも
投資態度が同じだったそうです。
つまり、相手がコンピュータだと、たとえホルモンを吸っていても
相手を信用して投資額をどんどん増やすようなことはなかったのです。
もともとオキシトシンには、子宮の筋肉を収縮させる作用や
乳腺の筋肉を収縮させて、乳汁を排出させる働き(射乳)があります。
そして、相手(多くの場合は自分の子供だったりするのですが)を信用したり、
共感したりする働きもあるのですが
それと同時に、「敵対するものを排除する」という感覚をも弱くもするのです。
恋愛中の大きな買い物や契約など、十分注意しましょう。