恋愛救助隊

　フジテレビの人気番組で「あいのり」という番組があります。
「ラブワゴン」と呼ばれるバスに男女が「あいのり（一緒に乗って」して
世界中を旅します。で、その間に恋愛感情が芽生えて…

　恋愛観察バラエティーというジャンルは以外と古く
「桂三枝の新婚さんいらっしゃい」とか
「フィーリングカップル５対５」、
とんねるずの「紅鯨団」なんかも当てはまるでしょう。

さて、「 あいのり(あいのり れんあいかんさつ )」も
そのカテゴリーに入る番組ですが、
これまでよりもスケールがあります。
海外ロケだったり、期間が長かったり…。

で、やはり、その「あいのり」でのカップル発生率もかなりなもの。

ということは、ここにも恋愛発生のメカニズムが…。

　まず、シンプルなことですが、無人島に男と女が一人ずつ（だけ）いたら
かなりの高確率で、その二人は交際をはじめるはずです。
生物学的な恋愛目的が「交配」であり「子孫を残すこと」だからです。

で、ラブワゴン…これ、密室。しかも周囲は異国。
つまり、疑似・無人島なわけです。
そこで、何週間も一緒にいて、
一緒にトラブルを乗り越え、
喜びや悲しみを分かち合うわけです。
　これは仲良くなります。
このステップは、人と人が価値観や感覚を共有し
「他人でない」認識を相手に行うための常道です。

　さらに、
「人は、同じものを繰り返してみていると、それに好意を抱く」
という方程式があります。

　人気ブランドなどのコマーシャルが、莫大なお金をかけておこなわれるのも
その方程式があるからです。

　人間同士でも同じことで、最初は「どうってことのない顔」に見えたとしても
何回も見ているうちに、かわいく感じる瞬間があったり
かっこよく感じる場面があったりして
だんだんと、その存在そのものが「親近感」のあるものに変わり
「顔」も不思議と「よく見えて」きたりするんです。

　ラブワゴンの中でも、同じ現象が起きているはずです。

　さらにさらに、「あいのり」の番組の中では
さまざまなルールやタイムリミットが設定されています。
これが、プレミアム感を出しています。
つまり、「期間限定の名産物」のような
あるいは、「放っておくと誰かに取られちゃう」みたいな
「人気の限定品」フィルターがかって相手が見えてしまうのです。

　どうでしょう。ラブワゴン、なかなかいろいろな恋愛の仕掛けがあります。
恋愛エンターテイメントですが、その仕掛け自体は
なかなか理にかなった「恋愛発生装置」になっていると思いますよ。

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