恋愛救助隊

　サン・テグジュペリ…という名は知らなくても
「星の王子さま」という本の題名はご存知ではないでしょうか。

　「星の王子さま」は、たとえば「不思議な国のアリス」同様
子どものこと、童話のようにして読まれることが多い本です。

登場する動物やキャラクターの不思議さとか
寓話のようなストーリー性とか
たしかに、ふつうの小説というより
童話に近いのかもしれません。

大人になってからも繰り返し読むことのできる
とても深い内容の童話だ、という人もいます。

　サン・テグジュペリは、その「星の王子さま」の作者として有名ですが
もともと、童話作家だったわけではなく
郵便飛行機をはじめ、戦闘機にも乗った飛行機乗りでした。

その体験をもとに書いた「夜間飛行」という小説で
ヨーロッパの文化社会の人気者となり
一躍、有名作家となったのです。

社交界で遊ぶサン・テグジュペリ、
そして、それに負けないパーティ好きの妻・コンスエロ、

それは傍からみると、とても破綻した愛にも見えますが
二人の手紙や電報などを読むと
やっぱりお互いに思いあっていた様子がわかり
切ないものがあります。

　さて、冒頭の名言、全文は以下です。

「愛する……それはお互いに見つめ合うことではなくて　　　　　　　
　　　いっしょに同じ方向を見つめることである」

　
　恋人同士も、最初は向かい合って食事をしていますが
やがて仲が深くなると、となりに座り
同じ景色を見ながら…という位置関係になります。

　これは一夜でもある話ですね。
食事をする最初のレストランでは向かい合って。
その次のお店でお酒をいただくときは、隣同士で…。
　

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